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中央大橋 (ちゅうおうおおはし)[隅田川]
& 旧石川島、佃島

 
 中央大橋

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PHOTO(中央大橋) 霊巌島(中央区新川)と石川島(月島の最北端部)を結ぶ橋。石川島播磨重工業月島造船所跡地が「大川端リバーシティ21」として再開発されるのにあたって新設された。
 デザインは優美で、両岸にそびえる高層マンションの景観によくマッチしている。もっとも、重厚な雰囲気の橋が多い隅田川下流部にあって少し「場違い」という気もしないでもない。

 橋の中央、上流方向に向かって建っているブロンズ像は、隅田川の「友好河川」であるセーヌ川を抱くパリ市からの贈り物。このような像を伴う橋は隅田川では唯一だ。
 残念ながら橋からだと後姿しか見えず、船でそばまで行くか望遠レンズがないと顔まではっきり見ることができない。


 橋を渡って左側にそびえるのは「センチュリーパークタワー」、右は「スカイライトタワー」。「東京ウォーターフロントの億ション」のはしりとして象徴的な存在だ。
 スカイライトタワーの1階、隅田川の流れを眺められるあたりには"MARILYN CLUB NYX"(マリリン クラブ ニュックス)というアメリカ50年代テイストをコンセプトにしたレストランが店を構えている。

歴史をしのばせる灯台、実は公衆トイレ

「大川端リバーシティ21」の隅田川ぞい一帯は公園(佃公園)となっていて、その南端にあるのがこの「灯台」。
 これはもともと江戸時代から石川島にあった灯台を復元したもので、対岸や観光船からもよく目だつし、観光ガイドブックにもよく写真が載っているが、そばによってみればその正体は公衆トイレの屋根である。

石川島は「鬼平」が開いた「人足寄場」跡地

 石川島は、「鬼平犯科帳」の主人公として有名な長谷川平蔵の建策によって、無宿者など罪の軽い囚人を収容して手に職を与える「人足寄場」が開設されていた場所。
 明治以後は官設の造船所→石川島造船所の敷地となり、そして現在は高層マンション群に生まれ変わっている。町名は「佃1丁目」「佃2丁目」であり、「石川島」という地名は今ではどこにも残っていない。

 今は石川島、隣の佃島、さらにその南側の埋立地が一体化して「月島」となっているが、石川島と佃島の間は現在も堀で隔てられており、「住吉小橋」という名の歩道橋がかかっている。

ほとんど奇跡的なほど「下町」の景観が残る街

 橋を渡って旧・佃島の側に入ると、周囲の雰囲気は一気に「戦前からの東京の下町そのもの」に変わる。
 写真左手、橋からすぐに見えるのは佃島の鎮守・住吉神社の鳥居だ。

 第2次大戦当時、石川島、佃島、月島、および隅田川を隔てた対岸の鉄砲州から明石町あたりはほとんど全域が空襲を免れ、とくにこの佃島地区は戦後の高度成長期にもほぼ景観がかわらないまま現在に至っており、お風呂屋さんのビル以外には4階だて以上の建物が見当たらない。

 ずっと昔まで歴史をさかのぼると、ここは1580年ごろに徳川家康と交流があった摂津国佃村(現・大阪府西淀川区佃)の漁民34人が家康に呼ばれて江戸に移住してきた際、住居用に与えられた狭い砂州。
 そこに護岸工事などを施して人が住める島のかたちに整えたのが佃島で、むろん名前は故郷の地名・佃からとられている。神社も大阪の古社・住吉神社の分家にあたる。
 いうなれば「地名も住民もなにもかも大阪由来」であったわけだが、ただし名物「佃煮」はこの江戸の佃島の名産としてひろまったもの。今も老舗の佃煮屋さんが数軒、写真の正面の道をまっすぐ行ったあたりで営業中だ。
 対比のインパクトが強烈なため、旧佃島側から見た大川端リバーシティ21の景観は雑誌などでもしばしば目にする。
 そうした写真を見て、「じきに"こっち側"も近代化の波にのまれてしまいそう」みたいな印象をもつ人も多いことだろうが、ビルが建ったのは石川島=造船工場が立ち退いたあとのサラ地であり、ぎっしり住宅が密集した状態を何百年続けてきた旧佃島とは歴史的・文化的条件が違いすぎる。急にこちら側まで似たような景観になることはないだろう。
 ちなみに現在の町名では旧佃島とリバーシティ21の西側部分があわせて「佃1丁目」だそうで、つまり新旧両住民は「まったく同じ町内会に属している」ことになる。お祭などには新住民も参加しているのだろうか。
初架橋:
1993年(平成5年)
斜張橋
現役橋
上に同じ。
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