新隆慶橋(しんりゅうけいばし) [神田川]

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●平成年間に唯一新規開通した近代的大型道路橋

 東京都の「都市計画道路 放射第25号線」の一貫として、既存の隆慶橋のすぐ上流に21世紀に入ってから作られた幅広な橋。平成年間に神田川に新たに作られた道路橋は唯一ということになりそうだ。
 この橋の開通で文京区小石川ゾーンと新宿区側をつらぬくルートができたため、近隣の自動車交通の流れが大きく変わった。
 本家の小さくてレトロな(しかし、江戸時代からけっこう著名な橋でもある)隆慶橋はとりあえずそのまま残されて主に歩道としては活用されているが、あまりに近いため、いずれ老朽化などの理由で使えなくなったらそのまま廃止されてしまってもおかしくない位置関係にある。
 その場合は「新」がとれてこちらが隆慶橋になってしまうかもしれない。

●首都高速「飯田橋」出入口そばの橋は「飯田橋」ではない

 新隆慶橋西詰すぐのところは首都高速5号池袋線の「飯田橋」(下り=池袋方面)入口になっている。
 また、反対車線の出口から至近の橋は「船河原橋」である。
 飯田橋は著名な鉄道駅名であるし、出口・入口ともに「飯田橋交差点」にアクセスしやすいのは確かだが、飯田橋より船河原橋や(この橋のすぐ隣にある)隆慶橋のほうが歴史は古いことなど橋そのものに着目して考えると、ちょっと割り切れないものを感じる。

●ヴィアイン飯田橋後楽園

photo by 楽天トラベル
 近隣の道路開通に連動した再開発の一環として、新隆慶橋の西詰に大型の複合ビルが登場。共同住宅、店舗、保育施設などとあわせて300室規模のビジネスホテル「ヴィアイン飯田橋後楽園」(JR西日本グループ)が入居の運びとなった。ホテル名の通り飯田橋(駅)と後楽園(駅や庭園)、どちらからも「そこそこ」の距離にある。
 開業は2018年9月5日。ホテル運営自体はヴィアインが行うが、大家(建物の所有者)は大手出版社「小学館」......というあたりは、印刷・製本・出版社・取次会社などが多い近隣の土地柄を反映している感じで少し面白い。
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